- 郷土編
- 美しい景観が魅力 日本有数の米どころとしても名高い
山形県 酒田市
酒田市は山形県の北西部に位置しており、秋田県との県境には日本では珍しい海に面している鳥海山があります。庄内平野の豊かな土壌と日本海の海の幸に恵まれた日本有数の米どころで、庄内米や地酒も全国的に知られています。また、映画やドラマの舞台にもなっており、観光スポットとしても人気の街です。 酒田市は、古くから日本海の海上交易と最上川の舟運の要として発展してきました。開港から500年を迎えた酒田港は、江戸時代に米どころ庄内と天下の台所・大坂(大阪)を結ぶ北前船が往来する物流の拠点として発展し、その繁栄ぶりは「西の堺、東の酒田」とも謳われました。また、スーパーや信号がない山形県唯一の有人離島「飛島」では、季節により異なる約300種もの鳥を見ることができたり、魚と一緒に泳ぐことができたりと、さまざまな自然を堪能することができます。
Point
ポイント
- 明治26年に建てられた米保管倉庫
「山居倉庫」 - 米の積出港として賑わった酒田の歴史を今に伝え、NHK朝の連続テレビ小説のロケーション舞台にもなりました。当時、米は舟で運搬されることが多かったため、倉庫近くの川には船着場が設けられています。倉庫に日差しが直接当たるのを避けるため、倉庫の西側にはケヤキ並木が連なっており、印象的な景観を醸し出しています。

- 約3,000点の作品を所蔵する
「本間美術館」 - 江戸時代は豪商として、明治時代以降は日本一の地主として知られた本間家が創始者となり、昭和22年に開館した美術館です。元々は藩主の休憩所でしたが、大正14年には東宮殿下(後の昭和天皇)が宿泊されるなど、迎賓館としても使用されました。

- 港の繁栄の歴史を示す多くの遺物が点在する
「日和山公園」 - 園内には、日本最古級の木造六角灯台や方角石、往時活躍した千石船(1/2で再現)などがあり、港町の風情を醸し出しています。また、園内の全長1.2kmにわたる散歩道には、29基の文学碑が建てられ、江戸時代から昭和にかけて酒田を訪れた文人墨客を紹介しています。

- 神のお告げにより発見し、命名したとされる
「玉簾の滝」 - およそ1,200年前に弘法大師が神のお告げにより発見した滝で、かつては山岳宗教の修験場であり、滝の前には「御嶽神社」が祀られています。毎年5月とお盆の時期はライトアップされ、幻想的な雰囲気を楽しむことができます。

- 山形県指定民俗文化財
「黒森歌舞伎」 - 江戸時代中期の享保年間から、黒森地区の日枝神社の祭礼に奉納されたといわれている農民歌舞伎で約280年以上もの間、地元の人々の熱心な想いに支えられてきました。また「雪中芝居」「寒中芝居」とも呼ばれるように厳冬の季節に屋外で上演する形式が今も継承されています。
