ふるさと味めぐり

郷土編
会津磐梯山に育まれた 芳醇な土地が広がる 陸の港
郡山市

郡山市は福島県の中央に位置しており、東北地方では仙台市、いわき市に次いで第3位の人口規模を誇る東北の拠点都市です。首都圏から東北新幹線で約80分というアクセスの良さに加え、鉄道や東北・磐越両自動車道が縦横に交差するなど、交通の利便性が良いことから「陸の港」とも称されているそうです。
全国有数の米どころでもある郡山市。猪苗代湖に流れ込む会津磐梯山ばんだいさんの雪解け水や澄んだ空気に恵まれているなど米作りにぴったりの土地柄です。他にも肉厚でやわらかい「鯉」や、明治時代から栽培されている「阿久津曲がりねぎ」、沼や池に自生するスイレン科の植物「じゅんさい」など数多くの特産品があり、食の魅力も溢れる地域です。
現在も東日本大震災や原子力災害が影響を及ぼしていますが、復興イベントの開催や相次ぐ企業の進出など、復興に向け着実な歩みを進めています。

Point
ポイント

日本で4番目に広い湖
猪苗代湖
日本百景に選定されており、福島県のシンボルのひとつとなっている猪苗代湖は、磐梯山の四季折々の雄姿を映すことから「天鏡湖」とも呼ばれています。また、「しぶき氷」という、波しぶきが冬の強い風に吹かれ、岸辺の樹木に着氷した現象を見ることができ、これは国内では珍しい現象だそうです。自然の不思議な造形と美しさに目を奪われる観光客が後をたちません。
800年余の歴史を持つ
磐梯ばんだい熱海温泉」
南北朝時代、病にかかった萩姫が不動明王のお告げにより湯に入ったところたちまち病が治り、元の美しい萩姫になったことから「美人をつくる湯」と言われています。やわらかな泉質で肌に優しく、心身ともにリラックスして楽しめます。やけど、外傷、皮膚病などに良い名湯として古くから知られています。
猪苗代町いなわしろまちで生まれた偉人
「野口英世記念館」
野口英世は1歳半の時に左手に大やけどを負いましたが、その手術により医学のすばらしさを実感し、自らも医学の道を志しました。黄熱病の研究中に感染し51歳で亡くなりましたが、「後世に科学者野口英世の業績と生涯を伝える」ために記念館を創ることを決定し、開館しました。
標高約1,000mの高原
郡山布引こおりやまぬのびき風の高原」
猪苗代湖の南に位置しており、磐梯山や猪苗代湖が一望できる絶好のロケーションです。高さ約100mの巨大風車が33基も林立する国内最大級の風力発電施設であり、風車のふもとには、春は菜の花、夏はヒマワリ、秋はコスモスの花畑が広がります。
樹齢約400年のしだれ桜
「紅枝垂地蔵ザクラ」
福島県田村郡にある、樹齢1000年を超える三春滝桜の娘と伝えられますが、滝桜に比べて濃いピンク色の花が特徴です。この桜の下には地蔵堂があり、昔から赤ん坊の短命、夭折ようせつの難を逃れるため、この地蔵に願をかけていたと言われています。