ふるさと味めぐり

素材編1
三冠を達成した 日本生まれの旨み鶏
純和鶏

国内で流通する鶏には大きく分けて「ブロイラー(若鶏)」「銘柄鶏」「地鶏」の3種類があります。岩手県洋野町で飼育されている「純和鶏」は銘柄鶏で、国産鶏種を親に持つ純国産鶏種の赤鶏です。
鶏のエサとなる飼料にもこだわっていて、地元の休耕田などを活用して作られたお米を飼料用米として配合しています。養鶏の際に出る鶏ふんが再び田んぼの肥料として、それがまた次のお米作りにもつながる。この循環型サイクルの取り組みが評価され、「持続可能性に配慮した鶏肉の特色JAS※」に肉用鶏として国内第一号に認証されました。

Point
ポイント

素材としての味わいを好む日本人のために育種改良し生まれた鶏
純和鶏は、適度な弾力と噛むほどにコクを感じるうま味の濃いもも肉、繊維が細かく柔らかくてジューシーなむね肉など、日本人がおいしいと感じるような鶏肉に仕上げました。その味は各方面でも評価され、もも肉は「ジャパン・フード・セレクション」でグランプリ、むね肉は「国際味覚審査機構」で三ツ星を受賞しました。
ブロイラーと呼ばれる若鶏は出荷されるまで約45日ほどかかりますが、純和鶏の飼育期間は約60日。トウモロコシや大豆粕、飼料用米などを4段階に分けて与えながら、ストレスの少ない環境でじっくりと育てています。
純和鶏は、ヒナを受け入れてから養鶏記録や薬剤管理など厳格なプログラムにもとづいて飼育されています。成鳥に育ち出荷された後は鶏舎内の消毒などを行い、次のヒナを受け入れる準備を進めていきます。
日本生まれ、洋野育ちの純和鶏、
その養鶏場を訪れる
純和鶏は、岩手県洋野町にある株式会社ニチレイフレッシュファームで育てられています。東京ドーム約2.5個分という広大な敷地に設備の整った33棟の鶏舎があり、年間約140万羽が出荷されています。飼育をする上では、病気になりにくいように鶏舎内の床面管理や換気に気をつけたり、健やかに育つように飲水や給餌しやすい環境を整えたりしています。また、鶏は暑さに弱いため、夏場など外気温が高くなる時期は送風機や細霧を使用して、温度や湿度の管理に細心の注意を払いながら大切に育てています。飼育の際に発生した鶏ふんは、加工して純和鶏に与える飼育用米の肥料にするだけでなく、ボイラー原料として鶏舎の床暖房の燃料に使用したりするなど、環境に良い取り組みも実施しています。
ニチレイフレッシュファームの南山社長は、「煮ても焼いても揚げても楽しめる純和鶏をぜひ多くの方にご賞味いただけたら嬉しいです。」とおっしゃっていました。