栄養コラム

2024.12.25
「減塩」についてお話しします!

皆さんは、ご自分が毎日どのくらいの塩分を摂取しているか、ご存知ですか?

日本人の1日の食塩摂取量の平均は、男性10.5g、女性9.0gです。※1「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、1日の食塩摂取量の目標が男性7.5g未満、女性6.5g未満で、目標量よりも実際は2.5~3.0g多く摂取しているというのが現状です(図1)。

※1:令和4年国民健康・栄養調査結果の概要より

食塩摂取量の目標値と現状(g/日)

どうして減塩をする必要があるの?

塩分の過剰摂取は、高血圧やがんなどの原因のひとつです。特に、高血圧になると、脳卒中や心臓病、腎臓病などの重大な疾患につながるおそれがあります。これらの予防のためにも、減塩は非常に大切です。

おいしく減塩できるコツ!

減塩が大切とはいっても、味が薄すぎて食欲不振になる、食事の楽しみが無くなる、というのは避けたいものです。そこで、おいしく減塩できるコツを3点お伝えします。

01.だしの旨味を利用する

だしの旨味をきかせると、少ない塩分でもおいしく食べることができます。特に昆布やかつお節などからだしをとって使うと、塩分を抑えられます。市販のだし調味料については、多少塩分が含まれていますので、「減塩」や「食塩無添加」という表示があるものを、適量使用するにとどめるようにしましょう。

02.香りや酸味を活かして味に変化をつける

生姜、にんにく、青じそなどの香味野菜や、ゆずやレモン、梅、酢などの酸味のあるものは、味のアクセントになり、少ない塩分でもおいしく食べることができます。

03.味にメリハリをつける

全てのおかずを薄味にすると、味がぼやけておいしさを感じにくくなってしまいます。
主菜1品はしっかりと味がついたおかずにし、その他のおかずは薄味にする、というような形で味にメリハリをつけると、食事全体の満足度が高まります。

高齢になると、味覚が低下しておいしさを感じにくくなり、知らず知らずのうちに塩分を多く摂取してしまっていることがあります。いきなり塩分を減らすのではなく、毎日の食事で薄味に少しずつ慣れていくことが大切です。できる範囲で少しずつ、減塩を取り入れてみてはいかがでしょうか。

※食塩の摂取量には個人差がある場合があります。特に、持病をお持ちの方は、かかりつけ医にご相談ください。